1 制御の仕組み
制御とは、制御対象の動作・外的な要因を計測し、目標値に合うように制御対象をコントロールすることをいう。
制御の種類には以下の2つがある。
フィードバック制御は、対象物の現在の状態を検出してから出力量を決定するという方法で制御を行いますので、制御を乱すような外的な作用(外乱)が生じても、その影響が変化として計測できれば、ただちにフィードバックされて適切に修正するように動作することができます。
が必要となります。
外乱検知時の適切な修正量とは、”どういう外乱”が入力され、その結果”どのような影響が現れるか”を把握し、この影響を抑えるためにはどのような修正量が適切かを検討して決定します。
どのような外乱なのか、または、”制御対象の性質に変化が生じた”ことによる外乱なのかを把握し、さらに、この外乱の影響がどういうメカニズムで制御を乱すかを解析した上で適切な修正量の決定を行います。
【 シーケンス制御 】
あらかじめ決められた手順で処理を制御する方法
【 PWM制御 】
電源をON・OFFすることで電流や電圧を制御する方法。パルス幅変調方式ともいう。
電源をON・OFFを繰り返す電気信号をパルス信号といい、主にモーターの回転速度の制御に使われる。
2 センサ・アクチュエータの種類と動作特性
コンピュータ制御では、制御対象の光、温度、圧力などのさまざまな状態をセンサで検出し、コンピュータが判断して、アクチュエータを通じて電動、油圧、水圧、空気圧などの機械的な動作に変換し、制御対象を一定の状態に保つ事を行っている。
【 センサ 】
制御対象の光、温度、圧力などの状態をセンサで検出し、電気信号として制御機構に伝達します。
【 コントローラ 】
制御機構とも呼ばれる。
コントローラは、リアルタイムOSで機能するコンピュータによって、制御状態の把握・制御の指示等を行う。リアルタイムに処理を実行するための応答特性や処理を安定して動作させるための制御安定性が重要になる。
【 アクチェータ 】
制御機構が計算した状態が電気信号で出力される。アクチェータはその電気信号を電圧・空気圧・油圧・磁力・光エネルギーなどの機械的な動きに変換し制御対象の動作を調整する。
【 光学センサ 】
人間の目で見ることができる可視光線と、それより波長の長い近赤外線や短波長赤外線、熱赤外線領域までの光をレンズで集め、対象物の形状などを画像データとして取得する受動型センサのこと。
光によって物の大きさや、長さなどの物理量、位置や段差、変位、外観を検知する機器です。
検知する方法で、光を透過させる透過型フォトセンサーと、光を反射する反射型フォトセンサーにわけられます。
【 赤外線センサ 】
赤外領域の光を受光し電気信号に変換して, 必要な情報を取り出して応用する技術。人間の視覚を刺激しないでものを見られる、対象物の温度を遠くから非接触で瞬時に測定できる特徴を持つ。
素子温度の上昇によって変化する電気的性質を検知する熱型赤外線センサと、光エネルギーによって起こる電気現象を検知する量子型赤外線センサの2種類がある。
【 磁気センサ 】
磁場(磁界)の大きさ・方向を計測することを目的としたセンサ。
磁気センサでは,磁束密度の変化に応じて出力電圧が変わる仕組みを利用する。現在製品化されている磁気センサの実現技術は,大きく二つに分かれる。一つは,ホール効果という磁場と電流の相互作用によって起電力が発生する素子(ホール素子)を利用したもの。もう一つは,磁界の強さに応じて電気抵抗値が変化する各種の磁気抵抗(MR:magnetoresistive)素子を用いてホイートストン・ブリッジを構成したセンサである。
ノート・パソコンのパネルや冷蔵庫のドアの開閉検知,エアコンのファンの制御,自動車のタイヤ圧検知,ペダルやトランスミッションの位置検知など使われる。
【 加速度センサ 】
物体の加速度(速度の変化率)を計測するための装置。一定時間の間に速度がどれだけ変化したかを計測する。
ロボットの姿勢制御や、エアバッグのための衝突検知に使われる。
【 ジャイロセンサ 】
ジャイロセンサは角度や角速度(単位時間あたりの回転角)を検出するもの。ジャイロスコープとも呼ばれる。
ロケット・ロボットの制御、カメラ・双眼鏡の手ぶれ補正、カーナビ、自動車の横すべり防止システム等で使われる。
【 超音波センサ 】
送波器により超音波を対象物に向け発信し、その反射波を受波器で 受信することにより、対象物の有無や対象物までの距離を検出するセンサ
【 ひずみゲージ 】
ひずみゲージは、物体のひずみを測定するためのセンサです。薄い絶縁体上にジグザグ形状にレイアウトされた金属の抵抗体(金属箔)が取り付けられた構造をしており、変形による電気抵抗の変化を測定することによりひずみ量に換算します。
【 温度センサ 】
温度の変化を電気の形に変えて温度の測定に使用されるセンサです。
【 サーミスタ 】
サーミスタは、温度の測定に使用されるセンサです。
温度の変化によって電気の流れにくさ=抵抗値が大きく変化する電子部品のことです。温度が高くなると電気が流れやすくなり(抵抗値が下がる)、温度が低くなると電気が流れにくくなる(抵抗値が上がる)という特性から、サーミスタの電気の流れを見ることで温度を知ることができるという仕組みです。
【 圧力センサ 】
圧力センサとは気体や液体の圧力をダイヤフラム(ステンレスダイヤフラム、 シリコンダイヤフラムなど)を介して、感圧素子で計測し、電気信号に変換し出力する機器です。
【 湿度センサ 】
空気中・土中又はその他の湿度を図るためのセンサ
【 ホール素子 】
ホール効果(Hall Effect)と言われる電流磁気効果を応用して「磁石が発する磁界」や「電流が発する磁界」を電気信号に変換して出力する非接触型の磁気センサーです。
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