経営戦略 - 21.ビジネスインダストリ - 3.e‐ビジネス - 1.EC ( Electronic Commerce :電子商取引 )

Last Update : April 23 2021 09:34:06

     

a. 電子受発注システム

ECは、コンピュータネットワークを利用して、それぞれの情報を交換することによって、商取引を行えるようにしたもの。受発注を行うものを電子受発注システム、調達に限定したものを電子調達システムという。

電子受発注システム 】(EOS : Electronic Ordering System)
企業間のオンライン受発注システム。スーパーマーケットなどの小売店舗の受発注業務の効率化などに使われる。各店舗内で発生する発注、仕入れ、請求、支払などの各種業務をコンピュータで一元管理し、小売店の端末から本部・卸売店などへネットワーク経由で発注を行なうことにより、迅速かつ正確な発注作業が実現できる。EOSを導入することにより、従来の帳票でのやり取りに比べ、発注から納品までのリードタイムの短縮や多頻度納品などを低コストで実現することができる。POSと連動することでより効果を発揮する。

オンラインモール
複数の電子商店(オンラインショップ)が軒を連ねるWebサイトのこと。 オンラインモールは、消費者側には複数店舗の商品を縦断して検索が行えたり決済や配送などを一括して行なえるなどのメリットがあり、個々の電子商店にとってはオンラインモールのもつ集客力を活かせるというメリットがある。

オンラインショッピング
インターネットを利用して、店頭へ行かなくても買い物ができる仕組みのこと。ショッピングでは、多くの場合、Webブラウザの画面上で注文を受け付け、宅配業者によって商品を届けるという仕組みを使っている。決済の方法は多岐にわたり、クレジットカードからの引き落とし、銀行口座への振り込み、コンビニエンスストアの店頭振込みなどのほか、各社が提供している電子マネーが利用可能な場合も増えている。

電子入札
国や地方自治体が発注する工事などの入札手続をインターネット上で行なうシステム。
手続きの透明性の確保(情報公開)、品質・競争性の向上(談合機会の減少)、コスト縮減(業者の移動コスト等)、事務の迅速化などの効果が期待される。


b. 電子決済システム

ECでは、現金を用いずに電子的なデータ交換により決済する仕組みが使われている。

インターネットバンキング
個人や企業が銀行とインターネットでつながり、さまざまな銀行業務を行えるようにしたもの。

  • ファームバンキング
    金融機関のコンピュータと企業のパソコン等の通信機器を通信回線で結ぶことで、金融機関に行くことなく直接振込・振替等の銀行取引を実行したり、取引情報の照会を可能とするサービスの総称。
  • ホームバンキング
    金融機関のコンピュータと家庭のパソコン間を通信により結ぶことで、金融機関に行くことなく直接振込・振替等の銀行取引を実行したり、取引情報の照会を可能とするサービスの総称。
  • ホールセールバンキング
    大企業などを対象とした大口金融業務の営業形態を指す。最近では技術の発達等により、小口金融業務もサービスコストの低下で充分収益性をあげられるものとして注目されている。
  • リテールバンキング
    中小企業や一般個人を対象とする小口金融のことである。ホールセール(卸売)バンキングに対比してリテール(小売り)バンキングとよばれる。住宅ローンや教育ローン、カードローンの他、中小企業の運転資金や設備資金の融資も対象となる。

EFT 】( Electronic Fund Transfer :電子資金移動)
コンピュータとデータ通信によって、銀行預金口座間の資金移動や決済を処理するシステム。

ICカード・ICタグ
セキュリティを高めるため、ICチップを組み込んだキャッシュカードまたはクレジットカードまたはタグのこと。
また、RFID(Radio Frequency IDentification)の技術を使った、近距離無線通信機能を付加した非接触型のものや演算処理機能を持つものをスマートカードという。

SSL 】(Secure Socket Layer)
インターネット上で安全にデータのやり取りを行うためのセキュリティ機能を持つ通信プロトコル。公開鍵方式でサーバ認証し、共通鍵方式でデータを送受信する。


c. e‐ビジネスの進め方

CtoC (Customer to Customer) ・・・個人間取引(ネットオークションなど)
BtoC (Business to Customer) ・・・企業対個人取引(インターネットショッピングなど)
BtoB (Business to Business) ・・・企業間取引
GtoC (Government to Customer) ・・・政府対個人取引(住民票などの申請)
GtoB (Government to Business) ・・・政府対企業取引(公共事業の電子入札など)
GtoG (Government to Government) ・・・政府間取引(自治体間の住民票データの送受信など)
BtoE (Business to Employee) ・・・企業内における情報伝達

インターネットビジネス
インターネットビジネスとは、インターネットを使ったビジネスモデルの総称で、ネットビジネスと略すこともある。

eマーケットプレイス ( e-marketplace )
インターネット上に設けられた企業間取引所。Webサイトを通じて売り手と買い手を結び付ける電子市場のこと。
売り手と買い手が直接取引を行なうことにより、これまでの中間流通業者を「中抜き」にして取引することができ、流通コストが削減できる。
売り手にとっては、新規取引先の開拓や、営業コストの削減、取引先の増加による在庫リスクの平準化、在庫調整などを実現できる。
また、買い手にとっては、調達コストや物流コストの削減、スポット取引による緊急時の調達手段の確保などが実現できる。
市場の運営には、買い手も売り手も安心して取引できる信用や、決済や与信管理などの金融機能、物流機能などが必要とされる。

検索エンジン最適化 】( Search Engine Optimization : SEO )
ロボット型検索エンジンを対象として検索結果でより上位に現れるようにウェブページの最適化を行うこと。または、その技術のこと。

レコメンデーションシステム
ユーザの好みを分析し、各ユーザごとに興味のありそうな情報を選択して表示するサービスのこと。

ロングテール
販売機会の少ない商品でもアイテム数を幅広く取り揃えることで、全体としての売上げを大きくするものである。
ヒット商品の大量販売に依存することなく、ニッチ商品の多品種少量販売によって大きな売り上げ、利益を得ることができるという経済理論。

成功報酬型広告
インターネットを利用した広告の手法のひとつ。ウェブサイトやブログの運営者が広告主と提携し、広告を掲載し掲載された商品情報や広告を通じて第三者が商品を購入したり資料請求をした場合に、広告主から運営者に対し手数料が支払われる仕組みを指す。

リスティング広告
リスティング広告とは「検索連動型広告」のことです。サーチエンジンで、あるキーワードを検索した際に、そのキーワードに関連した商品やサービスの広告を表示することです。

クラウドソーシング 】(Crowd Sourcing)
個人や企業がインターネット上で不特定多数の人に仕事を依頼・発注したり、アイディアを募集したりする業務委託の形態です。
クラウドソーシングはアウトソーシングの一形態で、以下のような違いがあります。
アウトソーシング:特定の業者・個人に業務を委託
クラウドソーシング:不特定多数の業者・個人に業務を発注


  [ 例題 ] 
  1. 平成28年度春期 問22  RFID
  2. 平成28年度春期 問73  取引形態
  3. 平成28年度春期 問74  ロングテール
  4. 平成27年度春期 問72  GtoB
  5. 平成27年度春期 問74  eマーケットプレイス
  6. 平成27年度秋期 問72  ICタグ RFID
  7. 平成25年度春期 問72  RFID
  8. 平成25年度秋期 問73  ICタグ RFID
  9. 平成24年度秋期 問74  ロングテール
  10. 平成23年度春期 問13  RFIDタグ


     

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