新規サービス又はサービスの変更は、顧客、サービス提供者、内部グループ又は、供給者によって、事業ニーズ又は、顧客のニーズを満たすために計画・実施される。
新規サービス又はサービス変更のリスクが大きいか、サービス又は顧客に重大な影響を及ぼす可能性がある場合は、変更管理プロセス、構成管理プロセス、リリース及び展開管理プロセスと連携して、実施されなければならない。
顧客及びサービスの利用者のニーズだけでなく、サービス提供者のニーズを含め、サービスの要求事項として明確にし、サービスレベルやサービスの信頼性など達成しなければならないサービスの質に関する要求事項を具体化し、サービス設計書を作成する。
【 サービス受入れ基準 】(Service Acceptance Criteria (SAC))
ITサービスがその機能性と品質要件を満たしていること、また新しいITサービスが展開されたときに ITサービス・プロバイダがそれを運用する準備ができていることを確認するために使用される一連の基準。
また、サービス受け入れ基準(SAC)では、設計・構築された ITシステム/サービスを運用開始するにあたって、運用工程に引き渡し/受け入れを実施するチェックポイントにて評価する基準となる。
チェックポイントでは、ITシステム/サービスが期待された機能性と品質を満たしているかどうか基準をもって評価し、提供する ITシステム/サービスがリリースされるべき状態にあるかどうか確認する。運用工程に引渡し/受け入れを実施するにあたっての基準・チェック項目には以下の運用受け入れチェック項目などを整備する。
【 非機能要件 】
ユーザからの直接的な機能要件以外で、システムの成果に影響する要件のことで、可用性、性能、セキュリティ、運用要件、障害対策などのことである。
非機能要件は、ユーザから明確に示されることはなく、システムを使ってみてから問題となる事が多い。
顧客およびその他の利害関係者の要件に基づき設計されたサービスを、運用の段階に移行するための手段や方法を計画し実施する。
新規サービスを導入、又はサービス変更を行ったときは、それがサービスの要求事項にあっているか及び文書化された設計にあっているかを検証するために、受け入れテストをしなければならない。
また、新規サービスを導入、又はサービス変更を行ったときは、サービス提供者と利害関係者とがあらかじめ合意したサービス受入れ基準に照らして検証しなければならない。
検討事項には、
が含まれる。
現存のシステムに開発した新システムを導入する場合には、移行作業が必要である。
移行にあたっては、現状のシステムに影響がないように作業し、スムーズに新しいシステムに移すことができるようにする。
移行方法には以下のようなものがある。
システム開発の終了段階で、開発グループからシステム運用グループやサービスデスクなどに開発中に作成した運用のための資産一式を移管する作業を運用引き継ぎという。
スムーズに引き継ぎを行うためには、たくさんのドキュメント・資料類を開発段階からリスト化しそれぞれのバージョン管理して、最新のバージョンが確実に引き継がれるようにすることが重要。
運用引き継ぎでは、システムの移管管理も行う必要がある。移管した運用資産や引き継ぎ作業を明確にし、資産や作業ごとに引き継ぎ記録を作成し、資産の引き継ぎを資産のオーナーから承認を受ける。
また、システムを構成するサーバやマニュアルなどを構成管理データベース(CMDB)へ記録する。
【 構成管理データベース 】(CMDB : Configuration Management Database)
情報システムを構成するハードウェア・ソフトウェア・ドキュメントなどの最新情報を管理するためのしくみ
【 運用テスト 】
実際の稼働環境でシステムが正常に稼働するか確認するためのテスト
運用テストを効率的に正確に実施するためには、運用テスト計画を作成する。
利用部門と運用部門が主体となって実施する。
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