【 データ転送速度 】
装置間で通信回線を使って単位時間当たりに伝送できるデータ量のこと。
【 回線利用率 】
回線容量に対し、伝送可能なデータ容量の割合のこと。回線使用率ともいう。
回線利用率 = 実際のデータ転送速度(実効速度) ÷ 最大のデータ転送速度
ただし、回線を最大速度で利用すると転送制御はかえって効率が悪くなる(回線待ちが発生する)ので、一般的には、一定の利用率(0.6前後)で利用することを前提に回線を設計する。
この回線利用率を考慮した実際のデータ転送速度を回線容量という。
※データ伝送システムにM/M/1の待ち行列モデルを適用する場合
平均回線待ち時間=平均伝送時間×回線利用率/(1-回線利用率)
で計算できる。回線利用率が0.5を超えると平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも長くなる。
【 転送時間 】
転送時間 = 送信データ量 ÷ 実効速度
転送時間(秒) = ( データ容量(byte) × 8 ) ÷ ( 転送速度(bps) × 回線利用率(%) )
※ 実効速度 = 回線の最大データ転送速度 × 回線利用率
【 ビット誤り率(Bit Error Rate) 】
データ通信においては、受信側で受けたデータが送信データに比べて、通信回線上の雑音などによりどの程度誤るかを示す数値。送信したデータのうち誤りが発生した割合をビット単位で計算した値。
例えばビット誤り率10-3の通信回線は、1万ビットのデータを送ると平均10ビット程度誤る回線である。
ビット誤り率 = 誤りビット ÷ 総送信ビット数
【 bps( bit per second ) 】
データ転送レートの単位である。1秒間にデータ転送路上で転送されたビットの個数と定義される。モデムやルータなどのデジタル通信機器で用いられる。
呼量とは呼の延べ利用時間(「保留時間」と言います)を単位時間で割ったもので、アーランという単位を使って表します。
「呼(こ)」とは1トランザクションのことです。一連のデータを転送するために必要な接続の単位。電話の場合だと1回の通話、つまり、通話相手につないでから切るまでを指します。
呼量は、単位時間に発生するトラフィック量を表す。
呼数cと平均保留時間hの積を、対象時間Tで除して求める。
単位としてはアーラン(erl)を用いる。
呼量 = (呼数×平均保留時間)/対象時間。
A = (c×h)/T
単一の回線の場合、呼量は回線の使用率を表す。
1本の回線が運びうる最大呼量は、1アーランである
例えば、1時間当たりに60回の通話があり、平均利用時間が1回当たり2分間(120秒間)だったとします。このときの延べ保留時間は 120(秒)×60(回)=7200(秒)です。1時間は3600秒ですから、呼量は7200÷3600=2(アーラン)になると計算できます。
「呼損率」は、呼が発生したときに回線に空きがなくて接続が拒否される確率のことです。例えば、10回電話をかけて1回つながらない場合の呼損率は0.1ということになります。
回線数が同じなら、呼量が増えるにつれて電話がつながらない確率、つまり呼損率が高まっていきます。したがって、呼損率を低くするためには回線数を増やす必要があります。
このときに、アーランB式という理論式を利用して呼量と呼損率と回線数の関係を推測します。
ただしアーランB式はかなり複雑で、計算するが大変です。そこで、理論式を基に作った呼損率表という対応表を使います。
【 アーラン 】
アーランとは、通信回線におけるトラフィック量の国際単位のことである。「ERL」と表記される。平均通話時間とともにトラフィック理論で用いられている。
回線が利用された時間の総量(トラフィック量)について、1回線を1時間占有した場合の通信量が1アーランとなる。
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