コンピュータシステム - 6.ハードウェア - 1.ハードウェア - 3.構成部品及び要素と実装

Last Update : January 02 2021 16:00:22

     

a. 構成部品や要素

ダイオード
ダイオード(英語:Diode)は整流作用(電流を一定方向にしか流さない作用)を持つ電子素子である。
ダイオードは、アノード(陽極)およびカソード(陰極)の二つの端子を持ち(この用語は真空管から来ている)、電流を一方向にしか流さない。すなわち、アノードからカソードへは電流を流すが、カソードからアノードへはほとんど流さない。このような作用を整流作用という。
半導体ダイオードでは、p型とn型の半導体が接合されたPN接合や、半導体と金属が接合されたショットキー接合などが示す整流作用が用いられる。PN接合型ダイオードにおいては、p型側がアノード、n型側がカソードとなる。


1.アノード
2.カソード

LED(エルイーディー:Light Emitting Diode)
発光ダイオード(はっこうダイオード)ともいう。順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子のことである。発光原理はエレクトロルミネセンス(EL)効果を利用している。有機EL(Organic light-emitting diodes(OLEDs))も分類上はLEDに含まれる。
発光色は用いる材料によって異なり赤外線領域から可視光域、紫外線領域で発光するものまで製造することができる。


赤色ダイオード

CCDイメージセンサ 】(Charge Coupled Device:電荷結合素子)
CCDもCMOSも半導体撮像素子であり、デジタルカメラやビデオカメラに使われており、レンズを通して入ってきた光を電気信号に変える役割を果たしている。どちらの撮像素子もフォトダイオードなど受光素子を使って光から電荷を読み出し、アンプ(増幅装置)を使って電荷を増幅することで電気信号に変えて転送するという仕組みは同じである。
CCDは、光を感じるフォトダイオードと電荷を運ぶゲートを1つの画素としている。フォトダイオードに光が当たると光電変化し、電荷がたまる。たまった電荷はゲートを通った後、伝送路を通じて上から下へ渡すように流れる。転送路が“バケツ”になっていて、それを1つ1つ送っていく“バケツリレー”のイメージです。
メリットとしては、光に対して非常に感度がいいということ。 感度がいいということで手ブレが画像に現れにくいということもある。 高速な被写体でも画像が歪むことがない。また、高画素で小型のセンサーを作りやすく、製造コストも安い。しかし、信号の出力部分をCMOSのようにたくさん持つことができないため、信号を高速で読み出すことが難しい。
他にも一概には言えませんが、CMOSカメラよりも画質の点で優れている。しかし、消費電力が比較的大きい。

CMOSイメージセンサ 】(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)
CMOSは、同じように画素が並んではいますが、1つ1つの画素に回路を含むことでたまった電荷をその場で電圧に変換している。光が当たって発生した電荷が信号に変換され、金属の配線を通じて一気に出口まで伝わるので、処理速度が速い。
CMOSは信号の出力部分を多く備えるため、映像信号を出力する際に並行処理をすることできる。そのため、信号の高速な読み出しが可能。消費電力も少ない。しかし、速い動きの被写体では画像が歪むことがあるほか、構造上、光を効率良く集められないため高感度対応が課題。また、1つの画素を細かくすることも難しい。
簡単に言えばCMOSのほうが早くて消費電力が少ないのがメリットでデメリットは高感度の弱さと高速な被写体では画像が歪む。

トランジスタ
トランジスタ (transistor) は増幅、またはスイッチ動作をする半導体素子のこと。
デジタル回路ではトランジスタが電子的なスイッチとして使われ、半導体メモリ・マイクロプロセッサ・その他の論理回路で利用されている。ただ、ICの普及に伴い、単体のトランジスタがデジタル回路における論理素子として利用されることはほとんどなくなった。一方、アナログ回路中では、トランジスタは基本的に増幅器として使われている。
トランジスタは、ゲルマニウムまたはシリコンの結晶を利用して作られることが一般的である。そのほか、ガリウム - ヒ素(GaAs)などの化合物を材料としたものは化合物半導体トランジスタと呼ばれ、特に超高周波用デバイスとして広く利用されている(衛星放送チューナーなど)。

  

増幅作用
・エミッタ - ベース間にわずかな電流を流すことで、エミッタ - コレクタ間にその何倍もの電流を流すことができる。
・エミッタ - ベース間のわずかな電流変化が、エミッタ - コレクタ間電流に大きな変化となって現れる。
・エミッタ - ベース間の電流を入力信号とし、エミッタ - コレクタ間の電流を出力信号とすることで、増幅作用が得られる。
スイッチング作用
・増幅時同様、エミッタ - ベース間の電流(ベース電流)によってエミッタ - コレクタ間のより大きな電流(コレクタ電流)を制御できる仕組みを利用する。
・ベースに与える小さな信号によってより大きな電流を制御できるため、メカニカルなリレースイッチの代わりに利用されることもある。
・電流の大小ではなくON / OFFだけが制御の対象であるため、一定の線形性が求められる一般的な増幅作用の場合とは異なり、コレクタ電流とベース電流との比が直流電流増幅率よりも小さくなる飽和領域も使われる。

IC(Integrated Circuit)
集積回路ともいう。特定の複雑な機能を果たすために、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードなどの素子を集めて基板の上に装着し、各種の機能を持たせた電子回路。主に半導体で構成された電子回路が複数の端子を持つ小型パッケージに封入されている。
集積回路に対し、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、コイルなどの単体部品は「ディスクリート」と呼ばれる。

LSI ( Large Scale Integration )
LSIとは、IC(集積回路)のうち、素子の集積度が1000個~10万個程度のもの。また、単にICの同義語。

VLSI ( Very Large Scale Integration )
VLSIとは、IC(集積回路)のうち、素子の集積度が10万~1000万個程度のもの。

FPGA( Field Programmable Gate Array )
現場(Field)で、書き換え可能(programmableプログラマブル=プログラム可能な)、LSI(論理ゲート(Gate)が格子(Array)状に並んでいるセミカスタムLSI)という意味です。
製品出荷後でも再設計が可能なため、製品のアップデートや新たなプロトコル規格への対応もスムーズに行うことができます。製造してしまうと中身が固定してしまう ASIC (Application Specific Integrated Circuit:特定アプリケーション用にカスタムメードで製造されるIC、カスタムIC)や、ASSP (Application Specific Standard Product:特定アプリケーション向けに機能を特化した標準・市販IC)にはない、FPGAならではの特長です。

MEMS ( Micro Electro Mechanical Systems )
機械要素部品、センサ、アクチュエータ、電子回路を一つのシリコン基板、ガラス基板、有機材料などの上に集積化したデバイスを指す。プロセス上の制約や材料の違いなどにより、機械構造と電子回路が別なチップになる場合があるが、このようなハイブリッドの場合もMEMSという。
シリコンなどの電子基板上に、極小のばねや振り子などの機械素子のほか、鏡などの光素子を搭載した複合部品。電子、機械、光技術などの特性を組み合わせた、いわばハイブリッド部品で、微小電子機械システムともよばれる。
インクジェットプリンタのヘッド、圧力センサ、加速度センサ、ジャイロスコープ、プロジェクタ用の基板上に鏡を並べて高画質表示ができるDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)などがある。


  [ 例題 ] 
  1. 平成14年度秋期 問15  半導体


     

www.it-shikaku.jp