【 ジョブ 】
ユーザからみたコンピュータに依頼した仕事の単位をジョブという。
ジョブを構成する1つひとつのプログラムをジョブステップという。
このような一連の作業を効率よく管理することをジョブ管理と呼ぶ。
【 ジョブとタスク 】
「ジョブ」とは人間から見た仕事の単位(利用者からみた仕事の単位で、単一のプログラムや連続的な一連のプログラム群のこと)。
「タスク」とはコンピュータから見た仕事の単位(OSの下で実行される内部処理の単位)。
ジョブは、バッチ処理の場合、ユーザが「JCL(ジョブ制御言語)」で記述して、コンピュータに指示を与えます。ジョブ管理がこれを受取り、「ジョブステップ」という単位に分割します。その後、「タスク管理」がジョブステップごとに「タスク」を作成してコンピュータが実行できるようにします。つまり、タスクは、プログラムの処理を細分化した処理単位です。
※「プロセス」これは、実行中のプログラムを指しタスクと同じ意味で使用されます。プロセスは、UNIXで使用されていた用語です。
※「スレッド」マルチスレッドOSにおけるプログラム実行の単位のことを言います。マルチスレッドOSでは、プログラム(プロセス)の中で複数のスレッドを実行することが出来ます。
【 ジョブ管理システム 】
複数のジョブ(プログラム、バッチ処理)の起動や終了を制御したり、ジョブの実行・終了状態の監視・報告などを行うソフトウェアである。
「ジョブスケジューラ」、「タスクスケジューラ」とも呼ばれる。
ジョブスケジューラは、「ジョブイニシエータ」、「ジョブステップ・イニシエータ」、「ジョブ・ターミネータ」、「ジョブステップ・ターミネータ」から構成されている。
リーダ(ジョブ読み取りプログラム) ・・・ ジョブの入力・入力待ち行列作成(ジョブを待ち行列に登録する)
イニシエータ(ジョブ開始プログラム) ・・・ 待ち行列のジョブの優先度を考慮して、実行するジョブを選択し、資源の割当て(主記憶や必要な入出力装置の割り当てを行い。必要なプログラムを主記憶に格納する。)
ターミネータ(ジョブ終止プログラム) ・・・ 資源の解放(終了したプログラムが使用していた装置の割り当てを解放する)。実行を終了したジョブステップが使用していた主記憶領域を解放したり、入出力ファイルの後始末を行ったり
する(資源の解放を行う)。ファイルの後始末にはプログラム実行時に一時的に作成したり使用したファイルの削除、次の処理のために必要な新規ファイルの登録などがある。出力装置へ出力するための制御情報を出力ジョブ待ち行列に登録する。後続のジョブやジョブステップがあればジョブ開始プログラムの起動を行う。
ライタ(ジョブ書き出しプログラム) ・・・ 出力ジョブ待ち行列に登録されているジョブやジョブステップの情報から優先順位や出力クラスを調べ、出力すべき情報を決定する。プリンタなどの出力装置へ出力するジョブの制御情報を取り出し、その制御情報に従って出力の指示を行う。
マスタスケジューラはジョブの投入やジョブの終了などのオペレータとシステム間の情報交換をする
その他として「スプーリング」があります。これは、ジョブの入出力をプログラムとは独立させて行う機能です。プリンタ出力などは、CPUをジョブから切り離すために、処理結果をスプールファイルへ一旦格納して、プログラムの終了後、プリンタへ出力されます。
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