コンピュータシステム - 4.システム構成要素 - 1.システムの構成 - 1.システムの処理形態・利用形態・適用領域

Last Update : September 18 2014 21:03:18

     

a. システムの処理形態

コンピュータの物理的配置により、集中処理と分散処理がある。

集中処理
1台のコンピュータに多数の端末を接続してそのコンピュータだけに処理を行わせるシステム形態。

 長所

  • 設備や人員を集中できるので効率的。
  • データの更新やセキュリティが1箇所で済む。

 短所

  • OSのオーバヘッドが大きい。
  • ホストの障害がシステム全体に及んでしまう。
  • システムを一括管理しているので、システム機能の 追加・変更などの要求にすぐに応ずることが難しく、バックログ(開発待ち状態にあるソフトウェアのこと)が溜まりやすい。

分散処理
ネットワークで接続された複数のコンピュータで処理するシステム形態。

 長所

  • 障害の影響が局所化できる。一台のコンピュータが停止してもシステム全体は停止しない。
  • 処理量が増えても少ない投資で対応できる。拡張性が高い

 短所

  • データが分散しているため、データ更新に手間と時間がかかる。
  • セキュリティ対策が重要となる。
  • データの不整合が発生しやすい。
  • 複数のコンピュータが分散しているので保守が複雑になる。

分散処理の構成には、以下の2種類があります。

垂直分散システム
複数のホストと端末をつないだもの。ホスト・端末の主従関係がある。この形態の代表例として「クライアントサーバシステム」がある。

水平分散システム
すべてのコンピュータが対等の立場でホストコンピュータとしてネットワークにつながっているシステム。


b. 利用形態

システムの利用形態から分類すると以下のようになる。

バッチ処理
バッチ処理とは、データをまとめて一括して処理する方法。
データ量は多いが、リアルタイム性のない処理に向いている。

  • センタバッチ処理
    データの収集を人手によって収集し、バッチ処理する方法。

  • リモートバッチ処理
    データの収集を通信回線を利用してバッチ処理する方法。


リアルタイム処理
処理要求が発生した時点から即時に処理を行い、決められた時間までに完了するシステムのこと。

  • ハードリアルタイムシステム
    システムに課せられたある処理がデッドライン内に終了しなかった時(デッドラインミス)、システム全体にとって致命的ダメージが生じる。
    時間的要件が厳しいシステム
  • ファームリアルタイムシステム
    デッドラインミスが起こった時、システム全体に致命的なダメージを与えることはないが、その処理自体の価値は即座に0となる。
  • ソフトリアルタイムシステム
    デッドラインミスが起こっても、システム全体に致命的なダメージを与えることはなく、その処理自体の価値も、終了時間などにより徐々に落ちていく。
    時間的要件が比較的厳しくないシステム

対話型処理
コンピュータと対話形式で処理を進める方式。プログラム開発などに適していて、速い応答が要求される。通常は、「TSS(時分割処理)」と言って、複数のプログラムに短い時間の実行権を与え、あたかも一人でコンピュータを独占しているような感覚で使用すること。

オンライントランザクション処理
複数の処理をまとめて1つの処理として扱う処理。オンラインで接続された端末から、センタのオンラインファイルのデータを更新する処理を言います。代表的なものとして、銀行のATMや座席予約システムなどがある。
トランザクション処理には以下のACID特性が必要
ACID特性(データベースを管理するために必要な機能。)

  • 原子性(Atomicity)
     処理済か未処理かを明確にすること。
  • 一貫性(Consistancy)
     テーブル間でデータが矛盾なく一貫していること。
  • 分離性(Isolation)
     複数のトランザクションが相互に干渉することなく、各々のトランザクションの処理が正しいこと。
  • 持続性(Durability)
     更新したデータベースの内容が障害などて変化・消失しないこと。

リアルタイム制御処理
制御系のシステムで時々刻々と変化する情報をもとにして即時に計算処理を行い、その結果を制御システムに出力する方式。代表的なものに、航空管制システム、新幹線の運転制御などがある。

処理形態

形態

接続方式

バッチ処理

センタバッチ処理

オフライン

リモートバッチ処理

オンライン

リアルタイム処理

対話型処理

オンライントランザクション処理

リアルタイム制御処理


  [ 例題 ] 
  1. 平成10年度秋期 問54  処理形態
  2. 平成13年度春期 問37  分散処理システム 集中処理システム
  3. 平成13年度秋期 問37  トランザクション


     

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