コンピュータシステム - 3.コンピュータ構成要素 - 2.メモリ - 1.メモリの種類と特徴

Last Update : January 02 2021 16:00:19

     

a. メモリの種類



b. RAM

RAM(Random Access Memory)は、データを記憶しておく為に電源が必要なメモリ。
電源が切れると記憶内容が消える性質を「揮発性」という。
RAMは、SRAMとDRAMに分かれる。


c. ROM

ROM(Read Only Memory)は、電源を切っても記憶内容は消えない。
この性質を「不揮発性」という。
ROMには、以下の種類がある。

  • マスクROM
    読み出し専用のメモリで、メモリの内容は製造時に書き込まれ、ユーザーが書きこむことはできない。
  • PROM(Programmable ROM)
    データを書き込めるメモリ
    PROMはEPROMとEEPROMに分かれる。
    EPROM(Erasable Programmable ROM)は、紫外線でデータを消去する。
    EEPROM(Electrical Erasable Programmable ROM)は、電気的にデータを消去する。
    フラッシュメモリはEEPROMの一種

d. DRAM

DRAM ( Dynamic RAM )

  • コンデンサを使ったメモリでアクセス速度がやや遅い
  • 定期的にリフレッシュ(データの書き直し)が必要である
  • 安価に大容量のメモリを作ることができる
  • 高集積化に適している


e. SRAM

SRAM ( Static RAM )

  • フリップフロップ回路で構成されたメモリで高速なアクセスが可能
  • 高価で大規模なものは作りにくい
  • バイポーラ型の SRAM は、キャッシュメモリとして使用され、 MOS 型は主記憶として使用される
    • バイポーラ型…速度:高速、集積度:低い、ビット単価:高価、用途:キャッシュメモリ
    • MOS 型…速度:低速、集積度:高い、ビット単価:安価、用途:主記憶装置



f. フラッシュメモリ

EEPROMを改良して、ブロック単位もしくは一括での消去ができ、大容量化・書き込みの高速化などを行ったもの。 EEPROMの一種、SDメモリカードやUSBメモリなどで利用されている。

【 SDメモリカード 】
SDメモリーカードには、SD、SD High Capacity (SDHC)、SD Extended Capacity (SDXC)の3種類の規格があります。

  • SD
    容量:128MBから2GBまでの範囲
    著作権保護:CPRM
    ファイルシステム:FAT16
    SDカードはSD、SDHC、またはSDXCをサポートしているすべてのホストのデバイスで動作します。

  • SDHC
    SDHC(SDHC™)カードはメモリーカード規格のバージョン2.0のSD™メモリーカードです。
    容量:4GBから32GBまでの範囲
    著作権保護:CPRM
    ファイルシステム:FAT32
    SDHCは、標準のSDカードと規格が異なるため、SD(2GB 128MB)のみよみ取るホストデバイスとの下位互換性がありません。 2008年以降製造のほとんどのカードリーダーとホストデバイスはSDHC対応しています。

  • SDXC
    SDXC(SDXC™)カードはメモリーカード規格のバージョン3.0のSD™メモリーカードです。
    容量:64GBから2TBまで
    著作権保護:CPXM
    ファイルシステム:exFAT
    SDXCはexFATと呼ばれる別のファイルシステムを使用して、異なる規格のSDカードなので、SD(128MBから2GB)のみ読み取るホストデバイスとの下位互換性がありません。 2010年以降に製造された最も新しいホストデバイスは、SDXCに対応しています。
    注意:2008年以前のノートパソコンはSDXCカードをサポートしていない可能性が高いです。 コンピュータのOSがexFATのサポートされている場合、SDHC対応のカードリーダー(SDリーダーではない)で動作することがあります。

  • UHS-I(SDHC・SDXC)
    Ultra High SpeedフェーズI(UHS-I)バス設計はSDHCおよびSDXCカード用にSDスペック3.0から導入されました。
    これはSDHC / SDXCカードのパフォーマンスを向上させるための規格です。
    UHS-Ⅰ規格は 2 つのバス アーキテクチャ オプションを定義し、最大 50 MB/秒 (UHS-50)と104 MB/秒 (UHS-104) のデータ転送レートがあります。これらは理論的最大の転送速度であり実際の最高転送速度はカードラベルに記載しております。
    UHS は高速転送を可能にするインターフェース(データをやり取りするパイプ)です。カードとホストデバイスともにUHS規格に対応している場合、最高速度を発揮することが期待でき、それ以外の場合、カードもしくはデバイス機器の速度になります。UHS 非対応のデバイスでもUHSカードを読み書きできます。

● SDスピードクラス

Class ロゴ 最低スピード
2 2MB/秒
4 4MB/秒
6 6MB/秒
10 10MB/秒


● UHSスピードクラス

Class ロゴ 最低スピード
UHS Speed Class1 10MB/秒
UHS Speed Class3 30MB/秒

スピードクラスとUHSスピードクラスの規格は、SDHC / SDXCカードの最低書込み速度の保証を表すものです。




     

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