基礎理論 - 2.アルゴリズムとプログラミング - 1.データ構造 - 1.データ構造

Last Update : January 02 2021 16:00:16

     

a. データ構造

データ構造とは、データを表現するための枠組みのことです。
データの集まりをコンピュータの中で効果的に扱うため、一定の形式に系統立てて格納するときの形式のことである。
プログラムを作成する際には、その処理を実行するアルゴリズム(手順)に加えて、そのアルゴリズムにとってもっとも効果的なデータ構造を選択することが重要である。
データ構造には、基本データ構造と問題向きデータ構造がある。

基本データ構造
プログラムで用いられるもっとも小さい単位のデータ構造のこと。

● 基本データ型
基本データ型は、次の通りである。

  • 単純型
    1. 整数型
      整数値を扱うデータ型。
      加算・減算・乗算・除算を行うことができる。
    2. 実数型
      実数値を扱うデータ型。
      浮動小数点でのデータ型を実数型とすることが多い。
    3. 文字型
      文字を表すデータ型。
      JIS などの文字コードで表現される。
    4. 論理型
      論理値(真偽)を表すデータ型。
    5. 列挙型(順序型)
      順序数にしたがって並んでいるデータを表す。順番に並んでいるデータを表し、データの並んでいる順に「順序数」と言われる、0からの一連の番号をつけます。
      要素に順序をつけたものです。例えば、「CPU」「メモリ」「HDD」の場合
      1番目:CPU
      2番目:メモリ
      3番目:HDD
      のように順序付けたものです。
      一般的には、(CPU、メモリ、HDD)と表現します。
    6. 部分型
      列挙型の中の一部の範囲の値を表す。
  • ポインタ型
    データの所在位置を指し示すポインタの値を表すデータ型である。
    ポインタの値はデータの所在を示すアドレスで表現されることが多く、問題に応じた任意のデータ構造を表現することができる。
  • 抽象データ型
    データの構造とそれに対する操作をまとめてデータ型として定義したもの。
    ユーザーは関数または手続きで抽象データ型を呼び出すだけで、そのデータ構造や操作などの内部構造は知らなくてもよい。

    抽象型は、データの構造とそれらへの操作をまとめた(抽象化した)データ型で、オブジェクト指向に基づいています。

● 構造型
構造型を使用すると、型が異なる複数の変数を一括して扱うことができる。
構造型は、次の通りである。

  • 配列型
    同じデータ型のデータがいくつも並んだ構造の配列のデータを表す。
    配列には添字と添字式の指定、静的配列構造(プログラムの実行前の配列の大きさが決まっている配列構造)と動的配列構造(プログラムの実行時に配列の大きさが確定する配列構造)がある。
  • レコード型(構造体)
    いくつかのデータをまとめてひとつのデータとして扱えるようにしたもの。
    レコードの中のそれぞれのデータをフィールドあるいは項目などと呼ぶ。
    データの集まりということでは、配列と似ている。しかし、配列は同じ型のデータの集まりであるが、構造体は異なる型3のデータの集まりであることに注意が必要である。使い方も全く異なる。

問題向きデータ構造
問題を解決するためにその事象に応じたデータ構造のこと



     

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