経営戦略 - 21.ビジネスインダストリ - 4.民生機器 - 2.民生機器

Last Update : April 23 2021 10:50:35

     

a. 民生機器の特徴と動向

消費分野で使用される機器を民生機器と呼ぶ。一般家庭で使われる電化製品や個人用の情報機器などである。近年では、多くの民生機器にコンピュータが組み込まれ、組み込みシステムによる細かな制御や機能を持つものがある。
様々な機器にコンピュータを組み込むことで、機器の小型化、軽量化、ネットワーク化、が容易に実現できるようになった。


b. 民生機器の例

ユビキタスコンピューティング
ユビキタスコンピューティングとは、どこでもコンピュータにアクセスできる環境と定義している。 つまり、どこにいてもネットワークに接続されたコンピュータを自分のものとして使うことの出来る環境を実現しようという考え。

ユビキタスの特徴

  1. ネットワークへの接続
  2. コンピュータを使うことを意識させない
  3. 状況に応じて提供するサービスが変わる

ウェアラブルコンピュータ
身につけて(wear)利用するコンピュータ。ヘッドマウントディスプレイを表示装置にしたポケットサイズの超小型パソコンや、センサーと無線通信機能を組み込んで遠隔地から健康状態を把握できる服など、様々な技術が研究されている。

ホームネットワーク
一般に使われる家電製品のいくつかが、ネットワークに接続され、情報通信の手段として使われています。AV機器はもちろんのこと、インターネット冷蔵庫、インターネット電子レンジなどの製品が実用 化されてきています。 このように家電製品をネットワークにつなげることにより、しいては家電製品のスイッチのオン/オフや、保守サービスを遠隔で行うことが出来るようになります。 また、家庭の様々なものがネットワークに接続されると、ネットワークに接続されたデバイスの管理や、ネットワーク上の情報を蓄積しておく「ホームサーバ」が必要になってきます。

センサネットワーク
複数のセンサ付無線端末を空間に散在させ、それらが協調して環境や物理的状況を採取することを可能とする無線ネットワークのこと。M2Mで使用するコア技術である。 M2M(エムツーエム、Machine-to-MachineまたはMachine-to-Managementの略)とは、ネットワークに繋がれた機械同士が人間を介在せずに相互に情報交換し、自動的に最適な制御が行われるシステムを指す

情報家電
インターネットなどネットワークに接続できる通信機能を備えたテレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品のこと。経済産業省では情報家電を、「携帯電話、携帯情報端末(PDA)、テレビ自動車等生活の様々なシーンにおいて活用される情報通信機器及び家庭電化製品等であって、それらがネットワークや相互に接続されたものを広く指す。」と定義している。それぞれの情報家電をネットワークでリンクさせることで、ひとつのリモコンや端末、またパソコンから制御できるようになる。

民生用通信端末機器
IP電話や携帯電話・PDAなどのこと。

DLNA 】(Digital Living Network Alliance)
家電、モバイル、およびパーソナルコンピュータ産業における異メーカー間の機器の相互接続を容易にするために2003年6月に結成された業界団体のこと。
DLNAガイドラインとして、各社の製品が共通に対応すべきMedia Format(コーデック)や、機器間が通信する際の手順(UPnPをベースとする)、ユーザインタフェースなどを定めている。

HEMS 】(Home Energy Management System)
HEMS とは家庭内の「エネルギーの見える化」と、一元管理をおこなう、家庭で使われるエネルギーを管理するシステムのことです。
そうすることで、家庭で使うエネルギーを節約でき、コストダウンも図れます。
家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりします。
HEMSと各電化製品の通信を可能とする「ECHONET Light(エコーネットライト)」という通信規格が国際標準化されていて、このECHONET Lightに対応している電化製品をつないで、HEMSで一元管理します。

スマートハウス
エネルギーをより効率的に利用するための工夫が加えられている住宅のことを「スマートハウス」と言います。スマートハウスという言葉が普及する前までは「省エネ住宅」と表記されることもありました。

スマートスピーカ
スマートスピーカがAIで話し手の命令を音声で認識し、クラウドサービスに接続してさまざまな情報やサービスを引き出せる製品のことを指します。
音声認識によって音声データがテキストデータに変換されます。その後サーバに送られたテキストデータの意味を理解するのに自然言語処理を使って、音声の「意味」を理解します。このような仕組みで、AIスピーカーは私たちの要望に応対してくれます。


  [ 例題 ] 
  1. 平成29年度秋期 問73  HEMS


     

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