【 単方向 】
単方向方式は、決まった方向にしか通信しない一方通行の通信。
【 半二重 】
双方向の通信はできるが、同時に一方向しか通信できない方式。
【 全二重 】
双方向の通信ができ、同時に両方から通信することができる方式。
※ 「単方向モード」「半二重モード」の場合は、「2線式」が必要で、「全二重モード」の場合は「2線式の多重化」か「4線式」を使用します。
【 ISDN 】
通常の電話線を利用し、音声を含めたデータ通信をデジタル信号で行うサービスのことをいいます。 通信速度が遅いだけでなく、利用にはISPに対して支払うプロバイダー料金に加えて接続した時間に応じた電話料金も発生します。
ISDNは、さまざまな情報をデジタル伝送して、回線交換、パケット交換、専用線の各種方式が使用できます。
●構成
DSU(Digital Signal Unit)は、デジタル回線終端装置とも呼ばれ、ISDN回線の終端に必ず取り付けられる装置です。 ISDNはデジタル信号で通信しますが、局から加入者宅までの信号、加入者宅の屋内での信号はそれぞれ異なります。 この信号の変換や、過電圧保護などを行うのがDSUの働きです。
DSUからパソコン側へ送出される信号は、ISDN対応端末専用のものであり、そのままパソコンで受け取ることはできません。 DSUとパソコンとの間にTA(Terminal Adapter)を接続し、パソコンで扱うことができる信号へ変換する必要があります。
【 ADSL 】(Asymmetric Digital Subscriber Line)
通常の電話線にデジタル電気信号を高周波で流すことにより、高速なデータ通信を可能にする通信方式です。従来からある電話線をそのまま利用するために、高速でありながら低コストという特徴があります。
ADSLは一般家庭での利便性を考慮して、あまり利用されることのない アップロード速度より、頻繁に利用される ダウンロード速度が遥かに早い仕様になっています。これが「非対称"asymmetric"」の語源です。
電話回線の音声通話では、4KHz帯しか使用していませんが、ADSLでは、音声通話が利用しない遥か上の帯域である、数MHz帯を使用しています。 1本の電話回線であっても、音声通話とデータ通信の両方を同時に利用することが可能です。
そのため、宅内では、音声通話とデータ通信の各帯域の信号を分けるため、スプリッタ(splitter)と呼ばれる装置が必要となります。 また、スプリッタから受信したデータ通信の信号を、コンピュータ専用の信号に変換するため、ADSLモデムを設置します。
ADSLは、既存の電話回線インフラを利用できるため、手軽にブロードバンド環境を手に入れられるというメリットがあります。 しかし、その技術的な特性上、ノイズに弱いという欠点があります。 一般的に、電話局からの距離が短い場所では、理想的なスループットを出せますが、電話局から離れるにしたがってスループットが落ちていく傾向があります。 場合によっては、設置すらできないこともあります。 ADSLの回線速度を快適に利用できるのは半径2km程度の距離であるといわれています。
【 光回線 】
光回線(ひかりかいせん)とは、ADSLを含むアナログネットワークではなく「光ファイバー」を用いた通信サービスの一種です。ADSLの場合と異なりNTT基地局との距離による回線速度の劣化も少なく、最速100Mbpsという高速データ通信が可能となります。
【 ダークファイバー 】
ダークファイバーとは、敷設された光ファイバー回線のうち、未使用で光信号が通っていない・稼働していない芯線のことです。光信号が通っておらず、暗い色をしているためダークファイバーと呼び、光信号が通っている光ファイバーをライトファイバーといいます。
光ファイバーの敷設工事は莫大なコストがかかるため、あらかじめ多めに光ファイバーを設置します。ダークファイバーはこの予備の光ファイバーであり、以前は利用されていませんでした。
2001年に総務省がNTT西日本・NTT東日本に対しダークファイバーの開放を義務付けたことで、ダークファイバーの芯線を貸し借りするサービスが開始されました。
借り手はインターネットサービスプロバイダーや新興の通信事業者です。
ダークファイバーは、ファイバー単位で貸し借りをしているもので「芯線貸し」とも呼ばれています。貸し借りの方法としては、「芯線貸し」の他に、パケット通信の「帯域貸し」、一本の光ファイバーケーブルに複数の信号を載せる「波長貸し」などがあります。
【 CATV 】
CATV (community antenna television) とは、有線のテレビ放送サービスを指し、 「CATV接続」 あるいは 「CATVインターネット」 という場合は、CATVのケーブルを利用したインターネット接続環境を指します。
元々CATVは、地上波の届き難い過疎地域などへのテレビ視聴サービスとして始まりましたが、近年はそのケーブルにインターネットサービスを混在させ、 ケーブルモデム と呼ばれる モデム装置※ を取り付けることで、高速なインターネット接続環境を提供できるようになり、都市部や集合住宅などでもCATV接続が利用されるようになりました。
【 フレームリレー 】
パケット通信方式の一つ。データをパケットと呼ばれる小さな単位に分割して送受信する。光ファイバなどの伝送手段の信頼性が向上したため、従来パケット通信に使われていたX.25という規格の誤り訂正手順を簡略化し、高速化を図ったもの。フレームリレーを利用した1.5Mbps以上のデータ通信サービスが各社により提供されている。
【 セルリレー 】
ATMを利用したデータ転送方式。伝送するデータを固定長(53バイト)の「セル」という単位に分割して送受信する。
セルの検出・交換はハードウェアで行なうことができるため、フレームリレーよりも高速に情報を転送することができると言われている。
また、固定長のデータを非同期に転送するという特性により、速度の異なる回線をまたがる転送でも、特別な技術を用いることなく柔軟に対応することができる。
【 WDM ( Wavelength Division Multiplexing :波長分割多重) 】
波長分割多重とは、主に光通信で採用されている通信技術で、それぞれ波長の異なる光信号を複数同時に発信し、多重通信を実現する方式のことである。
原則的に、光信号は電気信号などと異なり、波長の異なる信号は干渉し合わないという特性を持っている。この特性を利用して、波長が異なる複数の光信号を一本の光ファイバ内で多重的に使用すれば、光ファイバ回線を増設せずにデータの伝送量を向上させることができるようになる。
なお、WDMのうち比較的高密度(dense)に波長を重ねて伝送を行う方式は、高密度波長分割多重(DWDM)などと呼ばれ、逆に密度の薄い(coarse)方式は、低密度波長分割多重(CWDM)などと呼ばれている。
【 電力線通信( PLC ) 】
電力線を通信回線としても利用する技術。 450kHz以下の周波数を用いるものを低速PLC、2-30MHzを用いるものを高速PLCと呼ぶこともある。 10kHzから450kHzまでの周波数を用いた製品のデータ通信速度は、9600bps程度である。
電力線搬送通信機器は、「有線LAN-電力線-有線LAN」という経路の中継器(ブリッジ)として機能するモデムである。電力線通信は、機器を既存のコンセントに挿すだけで簡単にネットワークを構成できる。
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