技術要素 - 8.マルチメディア - 1.マルチメディア技術 - 4.動画処理

Last Update : April 14 2021 14:47:41

     

a. 動画処理

デジタルの動画処理は、少しずつ変化する静止画(フレーム)を 1 秒間に数十枚の速度で表示させることで、動きを表している。
1 秒間に表示するフレームの枚数をフレームレートという。(fps:Frame Per Second)

MPEG
moving picture expert groupの略語。動画像を高能率符号化してデータ圧縮するための国際標準方式。不可逆圧縮方式である

  • MPEG1
    画像と音声をあわせて毎秒1.5メガビットに圧縮する符号化技術、映像の表示は352×240画素を毎秒30フレーム、または352×288画素を毎秒25フレーム、画質はVHS方式のVTRなみである。カラオケ、CD-ROM などのパッケージメディア向けである。
  • MPEG2
    画像と音声をあわせて毎秒4~15メガビットに圧縮する符号化技術、映像の表示は毎秒30フレームでテレビ放送(720×480画素)からハイビジョンクラス以上(1920×1080画素)までカバーする。DVD(デジタル多用途ディスク)やデジタルビデオカメラ、直接受信衛星放送などの高画質向けで、パソコンにも搭載が計画されている。
  • MPEG3
    もともとはハイビジョンクラスに用意されたが、1992年にMPEG2に吸収されて消滅している。
  • MPEG4
    最初は伝送路条件の厳しい用途用に起案されたが、形状符号化やCG(コンピュータ・グラフィクス)と自然映像との組合せなど幅広い応用の国際標準化が1999年2月に定められた。
  • MP3
    MPEG1の音声部分だけの圧縮規格はMP3とよばれ、オーディオ信号のデジタル化に利用される。
  • MPEG7
    映像や音声を含むマルチメディアコンテンツ用メタデータの表記方法に関する規格。
    大量のマルチメディアコンテンツが流通するようになると、目的のものを探し出す手間やコストが増加する。コンテンツから色・形などの特徴量を抽出し、それををXMLなどで記述することができれば検索エンジンを利用して簡単に目的のコンテンツにたどりつくことができるようになる。マルチメディアコンテンツを検索できるようにするための規格。

QuickTime
動画像または静止画像をコンピュータ上で表示するために、アップル社が開発し1990年に発表した Macintosh 用のデジタルビデオのフォーマット、またはマルチメディア技術、またはそのエンジン、規格などの総称。 圧縮方式には H.261 や JPEG が用いられている。

AVI
Windows標準の動画用ファイルフォーマット(コンテナ形式)で、AVIファイル、AVIコンテナなどと呼ばれている。拡張子は「.avi」である。だいたいはWindows Media Playerで再生可能である。
マイクロソフトがアップルコンピュータのQuickTimeに対抗するために開発したAPI、Video for Windowsで対応している。
RIFFというフォーマットを利用し画像と音声を交互に織り交ぜながら格納する。
インデックスが最後にあるため、AVIファイルの内容が不完全な状態では再生が出来ず、修復を行わなければならない。

H.264
ITU-T(国際電気通信連合)とISO(国際標準化機構)が共同で策定した動画像の圧縮符号化方式である。ISO によって、MPEG-4 の一部として勧告されている。
MPEG-4 AVC でも同じもの。

HEVC 】(High Efficiency Video Coding )
従来の動画圧縮形式であるH. 264(MPEG-4 AVC)より圧縮効率の優れた動画コーデックのこと。 正式名称は H.265。
ブロックサイズの適正化など圧縮効率が優れており、MPEG-2 (H.262) 比で約4倍、H.264/AVCとの比較でも約2倍の圧縮性能を有する言われている。


  [ 例題 ] 
  1. 平成31年度秋期 問24  MPEG
  2. 平成30年度春期 問25  H.264/MPEG-4


     

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