システム起動の流れ
システムの正当な利用者かどうかを判定するために、ユーザID(ユーザアカウント)とパスワードを利用して認証を行う。ユーザIDとパスワードを管理するための機能をユーザ管理という。
ユーザIDには、ユーザIDごとの設定情報が保存された、プロファイルが関連付けられて、システムにログインしたときに、そのプロファイルの設定情報に従ってシステムの環境が設定される。
また、ユーザIDごとにシステムを利用するための権限であるシステム利用権、ファイルアクセス権、端末利用権や、コンピュータ資源を使うためのアクセス権などが設定されている。
ジョブ スケジューリングは、あらかじめ決められた時間に所定の順序でデータを効率的に処理し、オンライン ユーザーへの影響を最小限にとどめながらシステム リソースを最大限有効に利用できるようにすることを目的とする。バッチ プロセスは、システムがバックグラウンドでデータベースと対話するプロセスである。投入時に決められた順序にしたがって途中でユーザーの介入を必要とせずに実行される。バッチ プロセスは自動的に開始することも、手動で開始することもできる。
バッチ処理は、リソース消費が高く、実行時間の長い繰り返しプロセスになりがちなので、ほとんどの場合は、ユーザーがシステムを使用する頻度の低い営業時間外に実行される。また、バッチ処理専用のアーキテクチャが必要になる場合もある。バッチには、データベースから大量のデータを読み取って処理した後、結果をデータベースに返すという一連のプロセスが含まれるのが普通である。このプロセスは、複数のスクリプトの実行を通じて実現される。
ジョブの一連の手続きを自動化するための手法には、JCL(Job Control Language:ジョブ制御言語)を利用する方法がある。JCLでは、処理の順番と、その時利用するプログラムやファイル、コンピュータ資源を記述し、OSに登録する。OSはこれを解読しながらジョブを自動的に実行していく。
ジョブのスケジューリングには、時間をもとにスケジューリングを行うカレンダスケジューリング(calender scheduling)とイベントの発生によってスケジューリングを行うイベントスケジューリング(event scheduling)がある。
ジョブのスケジューリングは一般に、なんらかのプライオリティ(順番)に応じて行われる。プライオリティは、キューへ投入された時間や、リソースの要求、ジョブの種類、ユーザの権限などを考慮して決定される。
プライオリティの決定は、静的または動的に行われる。それぞれ、つぎのような特徴を持つ。
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