コンピュータシステム - 4.システム構成要素 - 2.システムの評価指標 - 2.システムの信頼性特性と評価

Last Update : January 02 2021 16:00:20

     

a. RASIS

コンピュータシステムの信頼性を評価するときチェックする項目

  • Reliability (信頼性)
    故障をできるだけ起こさないこと。
  • Availability (可用性)
    故障が起きても、速やかに回復し、システムの稼働状態を正常に保つこと。
  • Serviceability (保守性)
    障害の原因を速やかに診断し、保守作業を迅速に遂行できるようにすること。
  • Integrity (完全性)
    操作ミス、プログラムミスなどによる、データやプログラムの破壊を防止すること。
  • Security (安全性)
    システム内のデータが故意に盗まれたり、破壊されたり、しないように保護すること。

b. 信頼性指標と信頼性計算

システムの信頼性・・・故障しにくく、いつでも利用できる、保守に時間がかからないシステムは信頼性が高い
稼働率・・・全運転時間のうち、システムとして稼働している時間の割合。可用性(Availability)のこと

稼働率 = ( 全運転時間 - 故障時間合計 ) / 全運転時間
= MTBF / ( MTTR + MTBF )



MTBF (Mean Time Between Failures)
平均故障間隔のこと。
システムが連続して正常に動作している時間の平均値のこと。 システムがどれだけ故障しにくいかを表す。信頼性(Reliability)のこと。

MTBF = Q35B.GIF - 192BYTES t i
 = ( t 1t 2 + ・・・ + t n-1t n ) / n

 = ( 全運転時間 - 故障時間合計 ) / 故障回数

MTTR (Mean Time To Repair)
平均修復時間のこと。
故障によりシステムが停止してから、修理を完了して稼働を再開するまでの時間の平均値
システムがどれだけ保守しやすいかということを表す。保守性(Serviceability)のこと。

MTTR = Q35B.GIF - 192BYTES r i

 = ( r 1r 2 + ・・・ + r n-1r n ) / n

 = 故障時間合計 / 故障回数

稼働率の計算



 故障率 = 故障時間合計 / 全運転時間

 稼働率 + 故障率 = 1
 稼働率 = 1 - 故障率
 故障率 = 1 - 稼働率

 ※故障率とは、単位時間内に故障を起こす割合のことなので、
  故障率 = 故障回数 / 全運転時間
 で表すこともある。単位はfitで表す。
 この場合
 故障率 = 1 / MTBF  成り立つ


A,B,C,Dはそれぞれの稼働率

  • 並列システム(A,B)
     1 - ( 1 - A ) × ( 1 - B )
  • 直列システム(C,D)
     C × D

バスタブ曲線
ハードウェアのライフサイクルの概念です。

  • 初期故障期
    装置の使い始めの故障で時間と共に減っていきます。
  • 偶然故障期
    装置の安定時期で、故障は余り発生しません。
  • 磨耗故障期
    ある程度の時間が経過した時に故障が増えていきます。




     

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