コンピュータシステム - 3.コンピュータ構成要素 - 1.プロセッサ - 7.プロセッサの性能

Last Update : April 29 2021 12:42:22

     

a. クロック周波数

「クロック」とは、コンピュータ内部で CPU と他の装置の動作タイミングを取るために正確な周期的信号であるクロック信号を発生させる回路を言う。この速さを「クロック周波数」と言い、1秒間に発生する信号数を「Hz」の単位であらわす。



b. MIPS (Million Instructions Per Second)

1秒間に実行出来る命令数の平均を百万個単位で表現したもの。
MIPS = f / ( CPI値 × 106 )
f : クロック周波数 Hz   CPI : 1命令の平均クロック数 ( CPI )


c. CPI ( Cycles Per Instruction )

CPIとは、クロック周波数とMIPSを結びつけたもので、1命令の実行に必要な平均クロック数を表す。
 CPI = クロック周波数 ÷ ( MIPS値 × 106 )


d. 平均命令時間(サイクルタイム)

1命令の実行時間の平均。MIPS値の逆数 1MIPS = 106  命令個
T = 1 / ( MIPS値 × 106 ) = CPI / f (マイクロ秒)


e. FLOPS( FLoating-point on Oprations Per Second )

1秒間に実行できる浮動小数点演算の回数。


f. 命令ミックス

コンピュータの処理性能を測定する指標で、さまざまな命令の実行時間と命令出現頻度の重みづけを掛け合わせて算出した平均命令実行時間を算出するための複数の命令を命令ミックスと呼ぶ。
出現する命令の頻度は処理目的で異なるため、処理目的に合わせた命令ミックスが使われる。科学技術計算の性能を見るには、「ギブソンミックス」、事務処理性能を見るには、「コマーシャルミックス」がある。

ギブソンミックス
科学技術計算用の命令ミックス

コマーシャルミックス
事務処理用の命令ミックス


  [ 例題 ] 
  1. 平成30年度秋期 問09  MIPS 命令ミックス
  2. 平成30年度秋期 問22  NAND
  3. 平成29年度春期 問08  MIPS 命令ミックス
  4. 平成29年度秋期 問09  MIPS
  5. 平成28年度春期 問09  クロック周波数
  6. 平成27年度秋期 問09  平均命令実行時間
  7. 平成26年度秋期 問09  命令実行回数
  8. 平成25年度春期 問09  平均命令実行時間
  9. 平成22年度春期 問09  CPI
  10. 平成22年度秋期 問09  MIPS


     

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