プロジェクトマネジメント - 14.プロジェクトマネジメント - 8.プロジェクトのリスク - 3.ツールと技法

Last Update : April 12 2021 22:26:43

     

a. 代表的なリスクの識別手法と分析手法,及びリスクへの対応方法

b. リスクを特定するために使用する情報収集法
  • ブレーンストーミング
    ブレーンストーミングの目的は、幅広い観点からリスクを抽出することです。
    通常、プロジェクト・チームは、プロジェクトに所属しない複数の分野の専門家集団とともにブレーンストーミングを行います。
    ブレーンストーミングの進め方以下の2つの形態があります。

    • 参加者がアイデアを出す、従来型の自由形式によるブレーンストーミングのセッション
    • ノミナル・グループ技法などのように、グループを対象に、インタビュー技法を用いた構造化されたセッションにより、進行役の主導のもとにプロジェクト・リスクに関するアイデアを抽出する方法

    ブレーンストーミングでは、リスク・ブレークダウン・ストラクチャー(RBS)などのリスク区分が基本的な骨組みとして使用され、アイデア抽出後は、リスクを特定し、リスクをタイプ別に区分し、リスクの定義をさらに明確にします。

  • デルファイ法
    デルファイ法とは、専門家の間で合意を形成するひとつの方法です。この技法は、プロジェクト・リスクの専門家が匿名で参加します。
    進行役は、アンケートを使用して重要なプロジェクト・リスクに関する専門家の意見を求めます。提出された回答を要約し、さらなる見解を得るために専門家に再配布します。このプロセスを繰り返すことで合意を形成します。デルファイ法は、データの偏りを減少させることに役立ち、特定の人が結果に対して過度の影響を及ぼすことを防ぐことができます。

  • インタビュー
    経験豊富なプロジェクト参加者、ステークホルダー、当該分野専門家に面談することにより、リスクを特定することができます。

  • 根本原因解析
    根本原因分析とは、問題を特定し、問題となるに至った内在する原因を調査し、予防処置を策定するための特定の技法です。

  • チェックリスト分析
    リスク特定のチェックリストは、過去の類似プロジェクトとその他の情報源から蓄積した過去の情報と知識を基にして作成されます。リスク・ブレークダウン・ストラクチャー(RBS)の最下位レベルもリスクのチェックリストとして使用できます。
    チェックリストの使用は迅速で簡単ですが、すべてのリスクを含んだチェックリストを作成することは不可能であるため、チェックリストに記載されてない頂目を見出すことに注意を払うべきです。
    チェックリストは、将来のプロジェクトに備えて新たな教訓を取り込み、改善するためにプロジェクトの終結時に見直しを行う必要があります。


     

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