技術要素 - 8.マルチメディア - 1.マルチメディア技術 - 1.マルチメディア

Last Update : April 14 2021 13:56:49

     

a. マルチメディア

マルチメディア(Multimedia)とは、文字列や数字列だけではなく複数の種類の情報をひとまとめにして扱うメディアのことである。一般的には映像や音楽など動的コンテンツを含むイメージで捉えられることが多い。複合媒体と訳す。
アニメーション、ビデオ映像、静止画、音声、文字などの複数メディアをデジタル・データ化して、ユーザーの意志に応じてコンピュータ上で一括処理して組み合わせ、効果的に提供するシステム。

PDF 】(Portable Document Format)
PDF文書は、作成したドキュメントを異なる環境のコンピュータで元のレイアウトどおりに表示・印刷できる。そのため、印刷物と同じレイアウトの電子ドキュメントを公開するためにPDFは利用される。

ハイパーメディア
文字情報主体のハイパーテキストを画像や音声などを含めたマルチメディアに拡張した情報表現方法。

コンテナフォーマット 】(Container Format)
動画や音声などの様々なデータを格納するためのファイルフォーマットを指す。
例えば拡張子 .mp4 などで扱われる MPEG4、拡張子.mov の QuickTimeファイルフォーマット、Windowsで使われる .avi、オープンな規格として設計された ogg などがコンテナフォーマットである。
映像データと音声データはそれぞれ圧縮処理などを行った後にコンテナフォーマットに格納する事で映像と音が同期したデータとして扱う事ができる。また、タイトルやキャプションなどの補助的なメタデータも一緒に格納される。

ストリーミング
主に音声や動画などのマルチメディアファイルを転送・再生するダウンロード方式の一種である。
通常、ファイルはダウンロード完了後に開く動作が行われるが、動画のようなサイズの大きいファイルを再生する際にはダウンロードに非常に時間がかかってしまいなかなか再生が橋迫らない。また、通常の方法では、ライブ配信などではリアルタイムに見ることができない。そこで、ファイルをダウンロードしながら、同時に再生をすることで、すぐに動画を見ることができるのがストリーミング方式。

オーサリング 】(authoring)
文字や画像、音声、動画などの要素を組み合わせて一つのソフトウェアやメディア作品を製作すること。
また、それらを扱うのにプログラミング言語やマークアップ言語などによるコードの記述をしないで、マウス操作などのGUIで作業を進めていくことが多い。

4K / 8K 】(authoring)
現在の地上デジタル放送・衛星放送・テレビ受像機で「フルHD」と呼ばれるのは、横×縦の画素数が1920×1080のもので、「2K」と呼ばれる。 4Kは、横×縦の画素数が4000×2000前後の規格のこと。Ultra HDともいう。
2Kと4Kの違いは、画面を構成する画素数の差だ。2Kは1920×1080=約200万画素であるのに対し、4Kは3840×2160=約800万画素。つまり、同じ画面サイズなら、4Kは2Kよりも画素が4倍高密度で、映像が緻密になる。
8Kは4Kのさらに4倍、2Kに対しては16倍もの画素を持つ、8000×4000=3200万画素級の超高精細映像である。「スーパーハイビジョン(SHV)」とも呼ばれる。


b. 標準形式

CSV 】(Comma Separated Value format)
表計算ソフトや関係データベースなどの表形式のデータを保存するときのテキストだけのファイル形式。
項目(セル)をカンマで区切り、行ごとに改行コードを挿入した形式。異なるソフトウェア間でデータ交換が行えたり、データのみを受け渡しする場合に利用される。

RTF
文字だけで構成されるテキストデータに、文字の体裁(フォント、サイズ、色など)の属性を付加したデータ形式。RTFに対応していれば、異なるソフトウェア間で文字の体裁をそのまま表現することができる。

c. Web コンテンツ

Webブラウザで表現できる形式は、初期は文字だけであったのでハイパーテキストと呼ばれていたが、その後、静止画や動画、音声などの様々な形式のデータ(マルチメディア)を扱えるようになったので、それらのデータをハイパーメディアと呼ぶようになった。
Webページでは、画面上のデータに対して、対話形式で応答できるようなインタラクティブ性を持った双方向でのデータのやり取りを実現している。
Webコンテンツとは、Webブラウザで表現できる情報のことである。Webコンテンツとして、マルチメディアの情報を作成する場合には、文字・音声・静止画・動画などの複数のデータを統合して1つのデータとしてまとめる作業が必要になる。そのまとめる作業をオーサリングと呼ぶ。
また、動画や音声など、時系列順にデータを提供する仕組みをストリーミングという。動画をある程度受信したら、再生し、その後は後の映像を受信しながら再生する仕組みになっている。

CDN 】(Content Delivery Network:コンテンツ配信ネットワーク)
CDNとはコンテンツデリバリーネットワークの略で、大容量のデジタルコンテンツをインターネット上で大量配信するためのネットワークのことです。

インターネット上にキャッシュサーバーを分散配置し、エンドユーザーに最も近い経路にあるキャッシュサーバーから画像や動画などのWebコンテンツを、オリジナルのWebサーバーに代わって配信する仕組みを提供します。

もともとCDNサービスは、ブロードバンド環境の整備に伴い増えてきました。画像や動画を多用するWebサイトの配信を代行するサービスとして登場しました。
CDNサービスの事業者は、キャッシュサーバーをインターネットのIX(相互接続点)に近い位置や、大手プロバイダのネットワーク内などに配置しています。これらキャッシュサーバーは、オリジナルのWebサーバーとの同期を自動的にとります。ユーザーからのオリジナルのWebサーバーへのアクセスは、DNS設定により、CDN事業者のキャッシュサーバーへ振り分けられ、キャッシュサーバーがオリジナルのWebサーバーに代わってコンテンツを配信する仕組みになっています。

動画などがない通常のWebサイトを持つ企業でもCDNサービスを利用することがあります。特定の時期だけアクセス数が集中する場合などに負荷変動を吸収するためです。

近年は大量配信のためのネットワークだけでなく、大量配信を通して収益をあげるための課金・認証システムも含めて、CDNと呼ぶようになってきています。


  [ 例題 ] 
  1. 平成27年度春期 問24  ビットマップフォント アウトラインフォント
  2. 平成23年度秋期 問30  アンチエイリアシング 
  3. 平成22年度春期 問27  ビットマップフォント アウトラインフォント
  4. 平成21年度秋期 問31  コンピュータグラフィックス
  5. 平成20年度秋期 問69  CSV


     

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