技術要素 - 7.ヒューマンインタフェース - 2.インタフェース設計 - 5.ユニバーサルデザイン

Last Update : January 02 2021 16:00:23

     

a. ユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインとは、ユニバーサル=普遍的な、全体の、という言葉が示しているように、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障がいの有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることを言う。


b. ユニバーサルデザインの7つの原則

  1. 誰でも使えて手にいれることが出来る(公平性)
    どのような人にでも公平に使えるものであること
  2. 柔軟に使用できる(自由度)
    多様な使い手や使用環境に対応でき、使う上での自由度が高いこと
  3. 使い方が簡単にわかる(単純性)
    製品の使い方が明解で、誰にでも積極的にすぐ理解できること
  4. 使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)
    必要な情報が、環境や使い手をめぐる能力に関わらず、きちんと伝わること
  5. 間違えても重大な結果にならない(安全性)
    事故や危険につながりにくく、安全であり、万一の事故に対する対策を持つこと
  6. 少ない力で効率的に、楽に使える(省体力)
    からだに負担を感じないで自由、快適に使えること
  7. 使うときに適当な広さがある(スペースの確保)
    使い手の体格や姿勢、使用状況にかかわらず、使いやすい大きさと広がりが確保できること

WAI ( Web Accessibility Initiative )
WAIとは、あらゆる人がWWWを利用できるように、アクセシビリティの向上を率先する組織のことである。WWWに関する技術の標準化を推進する団体であるW3Cの中で組織されている。 WAIは、高齢者や身体的ハンディキャップを負った人など、身体の不自由な人々であっても容易にインターネットにアクセスできるように、アクセシビリティに関するガイドラインであるWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)を策定したり、Webに関する技術や補助機器の開発をおこなったり、あるいはガイドラインの研究、策定、教育などを推進したりしている。

WCAG( Web Content Accessibility Guidelines)
 「WCAG 2.0」とは、インターネットに関する技術開発と標準化を行っている国際的団体であるWorld Wide Web Consortium(以下、W3C)が、Webアクセシビリティを確立することを目的として、WCAG1.0の改定版として公表した12項目のガイドラインと達成基準等で構成されるドキュメントのこと。

表●WCAG 2.0の4大原則と12項目のガイドライン
原則 ガイドライン
1.Perceivable
利用者が情報やインタフェース要素を認知できること
1.1:
あらゆる非テキストコンテンツには代替テキストを提供する
1.2:
時間に伴って変化するメディアには代替コンテンツを提供する
1.3:
情報や構造を損なうことなく、様々な方法で提供できるようにコンテンツを製作する
1.4:
ユーザーがコンテンツを見やすくしたり、聞きやすくしたりする
2.Operable
利用者がインタフェース要素を操作できること
2.1:
すべての機能をキーボードから利用できるようにする
2.2:
ユーザーがコンテンツを読んだり使用したりするのに十分な時間を提供する
2.3:
てんかん発作を引き起こす可能性のあるコンテンツは設計しない
2.4:
ユーザーがコンテンツを探し、現在位置を確認し、コンテンツ内を移動するのを手助けする手段を提供する
3.Understandable
利用者が情報やインタフェース操作を理解できること
3.1:
テキストコンテンツを読みやすく理解できるものにする
3.2:
ユーザーがウェブページの表示や動作を予測できるようにする
3.3:
ユーザーが間違えないようにしたり、間違いを修正するのを手助けする
4.Robust
コンテンツや支援技術が堅牢であること
4.1:
現在および将来の支援技術を含むユーザーエージェントとの互換性をサポートする



     

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