コンピュータシステム - 3.コンピュータ構成要素 - 5.入出力装置 - 2.出力装置

Last Update : April 13 2021 10:49:39

     

a. 出力装置の種類

●ディスプレイ
1.情報で分類

  • キャラクタディスプレイ
    文字を表示
  • グラフィックディスプレイ
    文字、図形を表示

2.色で分類

  • モノクロディスプレイ
    単色で表示
  • カラーディスプレイ
    カラーで表示

3.構造で分類

  • CRTディスプレイ
    ブラウン管を使用
  • 液晶ディスプレイ(LCD)
    液晶を使用

●VRAM
ディスプレイ装置に表示されている内容を記憶するメモリを言う。
256色の場合は、1ドット当たり28=256ビットの容量が必要。
VRAM容量の計算
横のドット数 × 縦のドット数 × 1ドットあたりに必要な色のビット数

1ビットあたりに必要な色のビット数

表示色

1ビットあたりに必要な色のビット数

16色 4ビット = 24 16通りの色コードを割り当てられる。
256色 8ビット = 28 256通りの色コードを割り当てられる。
65,536色 16ビット = 216 65,536通りの色コードを割り当てられる。
約1,677万色 24ビット = 224 約1,677万通りの色コードを割り当てられる。

●ディスプレイの解像度

  • VGA ( Video Graphics Array:640 × 480 ドット )
    IBM社が1987年に、同社のPS/2シリーズ用に開発したビデオカードの規格です。現在のwindows系パソコンではこの規格が受け継がれており、全てのグラフィックスアダプタが備えている標準的な規格として、システムのインストール時やセーフティーモードなどでは、このVGAの画面モードが使われている。
  • SVGA ( Super VGA:800 × 600 ドット / 1,024 × 768 / 1,280 × 1,024 など)
    VGAよりも高い解像度や発色数をサポートする表示規格です。VGAが普及して以降、各ベンダーがより高解像度の表示規格を開発しており、それらはVGAを拡張する形をとっていたので、まとめてSVGAと呼ばれていた。そのため基本的にSVGAは各社独自の規格ということになるが、VESA(Video Electronics Standards Association)が、規格としてSVGAを標準化している。
     VESAが表示規格を策定するなかで最初に標準化した規格が、800 × 600 ドットであったため、解像度に関して「SVGA」と呼ばれるときは、この「800 × 600 ドット」のことを指すことが多い。
  • XGA ( eXtended Graphics Array:1,024 × 768 ドット )
    IBM社が1990年にリリースしたビデオカードの表示規格です。当時一般的であったVGA規格を拡張したもので、1,024 × 768 ドット、256色を表示可能にした。
  • SXGA(Super XGA)1280×1024ドット
  • UXGA(Ultra XGA)1600×1200ドット

CRT ディスプレイ
電子銃から出された電子ビームがスクリーン内側の蛍光面に当たって発光することで画面に表示させる。カラーでは、「RGB」で3本の電子ビームが放射される。電子ビームは「走査」と言って、画面の水平ラインを左から右に進み、右端に来ると下のラインに移ることを言う。走査の方式には以下の2種類がある。
「ノンインターレース」
1本ずつ順番に走査する方式。プログレッシブ方式ともいう。
画面を構成する走査線の書き込み作業を上から下へと順番に行って画像を表示する技術のことである。
ちらつきのない画質の高い映像が得られる。
「インターレース」
1本おきに奇数と偶数ラインを交互に走査する方式。
走査線を偶数ラインと奇数ラインに分けて、飛び越し走査する技術(インターレース)が採用されていた。この技術は、1画面を本来の半分の走査線数で表示するため、画質が高いとはいえなかった。
※インターレースの方が安価ですが、画面のちらつきやにじみがでやすくなります。動画の動きは滑らかになります。
※コンピュータのディスプレイは、静止画や文字を表示することが多く、インターレース方式だとちらつきやにじみが生じるため、ほとんどはノンインターレース方式である。

液晶ディスプレイ
電圧をかけると分子が一方向に整列して光の反射率や透過率が変化する液晶の性質を利用した表示装置です(単純マトリック方式)。以下のように液晶の画素を制御する方式で2種類ある。

  1. TFT液晶
    1つの画素に1つのスイッチング素子を設けて制御する方式(アクティブマトリックス方式)。コストは高いが、反応速度、コンストラクト、視野角が広い等の特徴がある。
  2. STN液晶
    縦横を交差する走査線と信号線の交点で画素を制御する方式。コストは安いが表示にムラがある。改良版として「DSTN」があり、これは、画面上下を2分割して走査線の密度を倍にしたもの。

有機ELディスプレイ
電圧をかけると発光する物質を利用したディスプレイ。発光体にジアミン類などの有機物を使う。低電力で高い輝度が得ることができ、視認性、応答速度、寿命、消費電力の点で優れており、液晶ディスプレイのように薄型にすることができる。携帯端末の表示装置などへの応用が今後は期待されている。

電子ペーパ
電気的な手段でデータの表示・消去が可能な紙のように薄いフレキシブルな表示媒体。
電子ペーパーは書き換えるときだけしか電気を必要としない。

プラズマディスプレイ
原理は蛍光燈と同じで、高圧のガスが封入された2枚のガラス基板の間に、電圧をかけて発生した紫外線が発光体を刺激して、赤・青・緑の色を発光させます。
特長は、コントラストが高く、視野角が広く、応答速度が速い、大型化が容易であるという点が挙げられます。逆に、装置の重量が重く小型化が困難で、画素密度を高める高精細化も難しく、消費電力も大きく発熱も激しいといった弱点もあります。
高い電圧が必要なのでノートパソコンなどには向かないが、大型化が容易なことから壁掛けテレビなどへの応用が今後は期待されている。 

● 印字方式によるプリンタの分類

  • インパクトプリンタ
    衝撃を加えてドットごとに印字していくプリンタ
    印字の時は大きいが、複数枚一度に印刷する複写式の伝票に印字することが可能。
    ※サーマル方式:感熱紙を自己発色させる「ダイレクトサーマルタイプ」と、インクリボンを使用する「熱転写タイプ」の2種類がある。

  • ノンインパクトプリンタ
    印刷するときに用紙を印刷ヘッドで叩かない方式のプリンター。インクジェット方式、レーザー方式、熱転写方式などが代表的。ドットインパクト方式のプリンターと区別するために使われる。
    ノンインパクト方式に共通した特徴は、印刷する際の騒音が少ないこと。半面、用紙を物理的に叩かないのでカーボン紙などを使った複写用紙への印刷はできない。

● 印刷単位によるプリンタの分類

  • シリアルプリンタ
    シリアルプリンタとは、印刷ヘッドを横方向に動かしながら、文字またはドットを単位として扱うプリンタのことである。
    具体的には、印刷の際に、ページ単位や行単位ではなく、一文字単位で印刷を行う。
    ドットインパクトプリンタ・インクジェットプリンタ・熱転写式プリンタ・感熱式プリンタ等がある。

  • ラインプリンタ
    1行ずつ印刷していくプリンタのこと
    左右に高速移動するピンを数十個配置し、インパクトにより、同時に多くの文字を印刷する方式。 1行文字数分の印字ヘッドを並列に備え、一回の印字動作で1行分を同時に印字できるインパクトプリンターの事を指す。

  • ページプリンタ
    1ページ単位をまとめて印刷するプリンター。
    レーザプリンタ・昇華型プリンタ・XYプロッタ等がある。

レーザプリンタ
感光ドラムにレーザ光線で画像を照射し、静電気を利用してドラムにトナーを付着させ、紙に転写します。処理が高速で品質の良い印刷が可能
一度に一枚を印刷するのでページプリンターと呼ばれることもある。

インクジェットプリンタ
小さなノズルからインクを吹き付けて印刷するプリンタ。

熱転写式プリンタ
熱でインクリボンのインクを溶かして転写して印刷する。

感熱式プリンタ
熱で変色する専用の感熱紙を利用する

昇華型プリンタ
熱で気化させたインクを蒸着させて印刷する。熱転写プリンタの一種
固形インクを塗布したインクリボンに印字ヘッドで熱を加えてインクを昇華させ、ポリエステル系の樹脂でコートした専用の用紙に付着させるプリンタ。加える熱を制御することで印字濃度を細かく変化させることができ、他の方式では不可能な、写真のような連続階調の表現が可能である。DTP業界などで業務用として使われる大型・高価なものがほとんどである。

プロッタ
プロッタは直線や曲線の集合によるベクトルデータによって印刷する。
ペンを使ってベクトルデータをそのまま出力するタイプをペンプロッタ、入力されたベクトルデータを点の集合に変換してビットマップデータ(ラスタデータ)を出力するラスタプロッタがある。

D/Aコンバータ
デジタル信号をアナログ信号に変換する装置・回路のこと。Dはデジタル、Aはアナログの略で、DACと略される場合もある。

プロジェクタ
画像や映像を大型スクリーンなどに投影することにより表示する装置である。プロジェクタには色々な種類があるが、現在では、CRTや液晶を使い、画像を拡大して投影する装置のことをさすのが一般的である。

音声合成装置
人工的に人の声を合成する装置

3Dプリンタ
3次元的なデジタルデータから、そのデータに基づく物体をつくりだすことができる機械のこと。


  [ 例題 ] 
  1. 平成28年度春期 問12  ビデオメモリ容量
  2. 平成25年度秋期 問11  ビットマップ
  3. 平成22年度春期 問13  有機ELディスプレイ
  4. 平成21年度春期 問14  プラズマディスプレイ
  5. 平成20年度春期 問25  解像度
  6. 平成20年度秋期 問25  プラズマディスプレイ
  7. 平成20年度秋期 問26  レーザプリンタ
  8. 平成19年度春期 問24  データ容量
  9. 平成18年度秋期 問25  有機ELディスプレイ
  10. 平成18年度秋期 問26  データ容量



     

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