コンピュータシステム - 3.コンピュータ構成要素 - 1.プロセッサ - 1.コンピュータの種類

Last Update : January 02 2021 16:00:18

     

a. コンピュータの種類
  1. スーパーコンピュータ
    主に科学技術計算等の高速な計算処理向けに利用されるコンピュータ。 気象予測や宇宙開発・シュミレータなどに使われる。ベクトルコンピュータ・アレイコンピュータ等がある。
    【ベクトルコンピュータ】
    ベクトル型プロセッサを搭載し、大量の配列処理を得意とするスーパーコンピュータ。 ベクトル型プロセッサは大量のメインメモリを搭載しており、同時並行でアクセスを行うことにより、大規模なデータを流れ作業的に処理することができる。この際、処理を行うデータの範囲などをあらかじめプロセッサに与えておくことで、読み込み・計算・書き込みを非常に効率よく処理している。似たような計算を非常に多くのデータに対して行う、気象予測や流体計算などを得意とする。 ベクトル型スーパーコンピュータを初めて制作したのはCray Research社で、その後数社がベクトル型市場に参入していたが、現在では多くの企業がスカラ型市場に移行している。現在でも商業ベースでベクトル型スーパーコンピュータを生産している企業としてはNECが有名。
    ベクトル演算を行うCPUを ベクタープロセッサ(Vector Processor)または アレイプロセッサ(Array Processor)と呼ぶ。ベクタープロセッサは数値演算を複数のデータに対して並行して実行することができる。ベクタープロセッサは科学技術計算分野でよく使われ、特に1980年代から1990年代にかけてのスーパーコンピュータでは一般的であった。現在、ベクタープロセッサを名乗るプロセッサは少ないが、SIMDと呼ばれるベクトル演算を行う機能を備えたマイクロプロセッサは多い。ただし、それらが対象とするのはグラフィックスやマルチメディアのための計算である。
  2. 汎用コンピュータ
    科学技術計算や事務処理の両方に使用できるよう設計されたコンピュータ。
    基幹業務システムなど大規模な業務に使用したり、複数の端末を接続して情報を共有使用するようなシステムで用いられる。
    メインフレームやホストコンピュータと呼ばれることもある。
  3. ワークステーション
    専門的な業務に使用される。
    また、ネットワークに接続され、サーバとして利用される場合もある。
  4. パーソナルコンピュータ
    業務用端末や家庭用コンピュータとして用いられる。個人用途で利用される。
  5. PDA (携帯情報端末)
    持ち運びを前提とし、さまざまな情報を管理できるようにしたもの。
  6. マイクロコンピュータ
    産業機器などに組み込まれた、制御を目的とする小型のコンピュータのこと。

b. ノイマン型コンピュータ

現代のコンピュータはすべて「ノイマン型コンピュータ」。これは、プログラムやデータを主記憶装置へ格納しておいて、制御装置が命令を逐次取り出して実行するという逐次制御方式。プログラムやデータを主記憶装置へ読み込むことを「ロード」と言い、処理結果が補助記憶装置へ書き出されることを「セーブ」と言う。(プログラム内蔵方式)


特徴
・プログラム内蔵式
  処理するデータおよびプログラムをあらかじめ主記憶装置に記憶する
・逐次制御方式
  CPUが主記憶からプログラムの命令やデータを順に実行する


  [ 例題 ] 
  1. 平成26年度春期 問09  ノイマン型コンピュータ
  2. 平成19年度春期 問25  ベクトルコンピュータ
  3. 平成15年度秋期 問29  ノイマン型コンピュータ


     

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